普代弁の世界

 


「だすかい」

⇒「〇〇なんだ」と断定を表す言葉

「ほんだすかい」となれば
「ほんとにねー」の意味。
普代村で読み聞かせを
行っている団体
「ほんだすかい」は、
この方言に由来します。

「なんす」

⇒「〇〇なんです」と断定を表す“丁寧な”言葉

「だすかい」と似ていますが、丁寧な言い方。
普代のおばあちゃんと話していると
「そうだなんす」と相槌を打ってくれて、
なんだか温かい気持ちになります。

「〇〇なため」

⇒「〇〇で」と理由を表す言葉

「だすかい」と「〇〇なため」を
使い分けられれば
普代弁上級者です。

「〇〇だ ごとー」

⇒「〇〇だよね」という付加疑問文
「〇〇だごとー」が、断定になると
「〇〇だごった」です。

「じゃないやい」

⇒じゃなくて

言い間違えて訂正するときの言い方。
何かを度忘れしたときによく使われます。

「せっちょうする」

⇒苦労する

語源は「せっしょう(殺生)」や
「せっかん(折檻)」
「ちょうちゃく(打擲)」
とも
言われています。
「せっちょうしなくていい」は
「苦労しなくて良いよ」という意味です。

「はくらす」

⇒熱中症になる

語源は日射病の古い言い方の
「霍乱(かくらん)」だと言われています。

「やっぱだす」

⇒ヤケドする

「やっ」で「焼ける」
「ぱだ」が「肌」という
ことでしょうか・・・

「及ばない」

⇒追いつかない、手に負えない

「及ばない」という言葉が思い浮かぶのは
真夏にグングン伸びる雑草を刈るとき
春にどかっと降る雪の雪かき中
でしょうか。

「こちょがしい」

⇒くすぐったい

普代で生まれ育ったうちの子は
くすぐると
「こちょがしい」と言って笑います。

「おさまえる」

⇒つかんでおさえる

この言葉を使うのは、
何かがグラグラして落ちそうなとき。
「つかんで」「おさえる」という
2つの動作が1つになった便利な言い方!

「などする?」

⇒どうする?

略して「など?」だけでも使われます。
イントネーションは「な↑ど↓」。
「などだ?」になれば、「どうだ?」

「ではる」

⇒出かける

「ではってだー」は
「出掛けていないよ」という意味です。

「こえー」

⇒疲れた

標準語では全く違う意味なので
間違いやすい方言です。
「こわいやい」は「疲れたなぁ」。

「せづなくなる」

⇒苦しくなる、調子を悪くする

こちらも標準語とは意味が違う言葉です。
この言葉が使われるのは
「心が苦しい」時ではなく、
「身体的に苦しい」時。
「なんだかせづないような面してた」は
「具合の悪そうな顔色だった」
という意味です。
因みに宮城では「せつない(せづね/しづね)」は
「やかましい」です。

「しゃー」

⇒「あちゃー」「あぁあ」

意味は「よっしゃー」の逆。
溜息をつきたくなるようなとき使います。
普代の方に
やっちまった話を聞いて貰ったら
この感嘆詞(?)が返ってくるはず。
イントネーションは「しゃー↑」ではなく
「っしゃー↓」。

「ねまる」

⇒休む、座る

誰かを訪ねていくと「ねまってまぁ」と
声を掛けていただくことが多いです。
響きも優しく、意味も温かい言葉ですよね。

「なったり」

⇒勝手にして、好きにすれば

「もう勝手にしろ(怒)」というときも
「好きなようにやれば良いんだよ」
というときにも使われます。

「ごしょがやける」

⇒頭にくる

語源は仏教で死後の世界と言われる
「後生(ごしょう)」。
「怒りに身を任せていると
来世での安楽を焼き払ってしまう」という
教説に由来するもの。
怒ったときの言葉ですが、
自らを戒める意味も入っているんですね。

「はんかくせぇ」

⇒馬鹿らしい、愚かだ、変だ

語源は「半可(中途半端などの意味)」で
この言い方は近江商人によって、
伝わったと考えられています。

「こつける」

⇒すねる、ふてくされる

子どもがいじけたときなどに
「こつけた」と言います。
私は宮城の出身ですが、
宮城では「むつける」と言います。
「むつける」は「文句つける」、
「こつける」は「小突く」が
変化したものでしょうか。

「中ズック」

⇒上履き、上靴

普代では「上履き、上靴」のことを
「中ズック」と言います。
宮城では「ジャージ」のことを
「ジャス」と言っていました。

「バチ」

⇒スズメバチ

「ハチ」ではなく「バチ」と濁ると、
スズメバチを指すようです。
「バチがいた」と言われたら
気を付けましょう。

「高い」「低い」

⇒高い声は「大声」、低い声は「小声」の意味

普代弁では、声の大きさを
高い低いで表します。
「高い声で話して」は「大きい声で話して」
「高い声で話すな」は
「大声で言わないでよ」ということです。


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